ようこそ井口淳子研究室へ(NEW)

民族音楽学、音楽学研究者。近刊は「送別の餃子:中国都市と農村肖像画」jiguchi@daion.ac.jp

2023-01-01から1年間の記事一覧

寧波の友人、我が家に一泊旅行

帰省シーズン突入です。 私は昨日、瀬戸内海沿いの実家に帰省しました。 今回は寧波大学から一年間、研究員として来日している王さんと一緒に帰省するという珍しい帰り方。 まず駅に到着し、向かったのは築140年の旧永尾金物店です。今は屋号の鍛冶六として…

主のかくも長き不在

主とか主人ということばは使わない主義ですが、我が家から父とか夫と呼ばれるお方が去ってから八年がすぎました。 あまりにさっと軽やかに消え去ったので、ぼんやりしている私は数ヶ月、実感がなかったくらいです。そもそもそんなに存在感があるタイプではな…

よく働いた、と自分で自分を褒めるしかない

昨日、郵便局に出かけたところ、年賀状のサンプルが貼り出してあり、「そうか、もう12月も後半なんだ!」と気づいたような状況です。 12月に入ってから、ぐずぐずと風邪をこじらせ、よくなっては、3コマ連続授業プラス会議の日があって、風邪をぶり返すとい…

亀山郁夫氏の講演会・文学と音楽、共感力と謙虚であること

昨日はぐっと冷え込んだ北海道。ここ白老町も夜はマイナス4度くらい、気温よりも風の強さが突き刺さる。 朝、家人が「今夜はコミセンで亀山郁夫さんの講演会があるよ」と言ったので、調べてみると、本当に亀山氏が「人生 百年の教養」という講演をされると…

逃避行

木曜日の授業を終え、いつもなら阪急庄内駅から十三方面に出るところを、逆向きの蛍池へ。 電車を降りて、モノレールまでの通路にあった大型商店に入り、冬物の衣類を買い込み、伊丹空港へ。 カバンの中には授業で使ったパソコンと数冊の本。 夕方6時半には…

30年の時をこえて再び‥

こういうことも起こるものですね。 発端は、遡ることおよそ30年前のことです。 結婚した翌年に家人が大阪大学の言語文化研究科に異動しました。 1991年春、新任教員の歓迎会(ロシア語と中国語の合同パーティー)に私も末席に連なって以来、一度もお会いする…

餃子宴

順序が逆ですが、10月8日に賑やかな一行が来宅。 阪大で学会大会があり、北海道大学からそのためにやってきた助手の熊征さん(今年3月に北大の連環画展示をスタッフとして切り盛りされ、私も案内をしていただいた)を我が家にお誘いしたところ、同行していた…

ある母娘の来宅

先週、金曜日に寧波大学から一年の予定で阪大音楽学研究室に在籍される王金旋さんとお母様が来宅されました。 王さんは数年前に大阪音大に一年研究員として在籍され、その時のことは拙著「送別の餃子」に。 大阪にやってきてまもなく「想家(シャンジャー)…

中秋の名月、20数年ぶりに友と語らう

20年以上会っていない友から「今日は中秋の名月だから、夕飯後に散歩がてらお宅に会いに行くわ」と連絡あり。 彼女の家は駅前で私のところは山の上、急な坂道を汗をかきつつ登ってきてくれた。 長く会っていなくても遠慮や緊張があるわけではなく、リビング…

続きました!世界のしょうない音楽ワークショップの10年

世界のしょうない音楽ワークショップの10年 2014年12月12日、豊中市庄内に誕生! 第一回の<世界のしょうない音楽ワークショップ>(略して<世界のしょうない>)は2014年12月に「哲学カフェ×オーケストラ」という名称で始まりました。 阪急庄内駅前ビルに…

マイクロアグレッション、アイヌ民族の場合

アイヌの若者がウポポイ で働く中でマイクロアグレッション(micro agression)にさらされ、心身に影響が出ている、ということは新聞報道などで知っていましたが、昨日は当事者の若い人たちが登壇するシンポジウム「ウポポイ 3周年記念を迎えて 共生の道をい…

オホーツクの夏

25日から3日間、オホーツク沿岸を駆け足で回ってきました。 まずは新千歳空港から女満別空港(網走近く)へ、およそ一時間の快適なフライトで無事、到着。レンタカーを借りてグングン北上します。右手にオホーツク海、左は広々とした緑の大地、まっすぐな道…

記録的な蒸し暑さゆえの脱走

昨日、8月23日は北海道が大阪並みに高温、多湿になったことで白老の借家は朝からぐんぐん暑くなり、冷房、扇風機がない状態では11時が限界でした。 そこで、水筒にお茶、財布とタオルをリュックに入れ、家を脱走、自転車で目指すは駅前のホステル、hakuです…

ポロトコタンの夜

昨日は「ポロトコタンの夜」へ。 ここ白老も日中が暑すぎて、家の中で汗だくで過ごしているので、夕刻が待ち遠しいのです。 昨日はあまりに歯が痛くて歯科医院に駆け込み、麻酔や治療でかなりくたびれていましたが、夏の間にわずか3回という野外公演なので…

声が小さな中国人

私が今、身を寄せているところ(単身赴任の家族の借家)は白老町という胆振郡(といっても関西人には??)の海辺の街ですが、なにせ暑い、湿度が高い。そして家には扇風機もクーラーもない、となると、首に保冷剤を巻きつけ、日中はどこぞのカフェにでも逃…

若きアイヌへ (一通のメール)

このような小さなブログが当事者の方々の目に留まるとも思えないのですが、知人が教えてくれたある文章にいたく感動したことを書き残しておきます。 敬愛するアート・プロデューサーで「ながらの座・座」(三井寺正蔵坊)の座主、橋本敏子さんから昨日、一通…

機嫌よく生きる達人、出現!

Kさんと初めて出会ったのは真夏の今はなき古い大学校舎でした。かつてボーリング場であったその校舎は長いレーンが教室に、狭い階段が特徴の建物で、私はその時、30代で着任早々の新米講師でした。 夏休みにバリ・ガムランのワークショップが開かれ、学生に…

<三文オペラ>と我が身に起きた異変

7月1日、ちょっと遠出をして神戸の西神中央ホール<三文オペラ>を観劇に出かけました。 音楽学者の友人、大田美佐子さんのご著書<クルトヴァイルの世界>に誘われて、三文オペラというクルト・ヴァイルとブレヒトによるドイツ語音楽劇を大岡淳氏が邦訳し…

『わが上海 1942〜1946』、著者と対面できました!

なんども読み返した大好きな作品の著者がロンドンから来日されると聞き、うわぁ!お会いしたい!と思わず口にしたことからあれよあれよというまに、出会いの時が。 場所はとあるフレンチビストロ、「わが上海」の著者、伊藤恵子さんと、小説中の幼いサチ、そ…

1976年、北京

ある新聞記事がきっかけで、ほぼ半世紀ぶりに古い友人と連絡をとりました。 というのも、あるエッセイを執筆していて気になることがあり、インターネットで検索をかけたところ、すぐに当人の記事が出てきたのです。 昔々、私が高校生の頃、我が家に日系人三…

書店<鍛治六>の棚主になりました!

郷里の商店街が少しずつ変化しています。 シャッター街だったのが、趣ある大正時代の建物がリニューアルされ、レストランや書店に生まれ変わっているのです。 書店は元は鍛冶屋さん→金物屋さんで、今年春に書店と角打ちに生まれ変わりました。 鍛治六という…

学位記とイラスト本

娘曰く、「友人たちが婚活や妊活にいそしんでいるけれど、自分にはそういう願望が一切ない、これっておかしいのかなあ?」。 「いやいや、全然おかしくないよ、うまくいけば結婚も出産もめでたいけれど、一種の賭けみたいなもので、失敗するリスクを考えると…

シンポジウム「近代日本の洋楽受容とロシア」に向けて

6月18日に開催されます、シンポジウム「近代日本の洋楽受容とロシア」(オンライン)に登壇いたします。 どなたもご参加できます(参加無料)、下記のご案内文のフォームから参加申し込みをよろしくお願いいたします! 先日、初顔合わせで、しきりに細川周平…

ただいま!ポロト湖

新学期を目前にして、北海道にやってきました。 第一の理由は単身赴任中の家族の体調不良、低体温症になってから一度も手伝いにも行けず、ずっと気がかりだったのが、ようやく本人の顔を見て安堵しました。 そして、早朝のポロト湖、はるか向こうには樽前山…

日仏会館で初顔合わせ

3月16日、東京、恵比寿の日仏会館でようやく科研グループの初顔合わせが実現しました。部分的にはお会いしているのですが、6名全員が揃うのはなんと、初めて! 科研が始まったのがコロナの2020年だったので、その後はオンライン会議やオンラインでの国際シン…

会えてよかった。

会えてよかった。 四年間のほとんどがコロナ。 キャンパスに誰もいないオンライン授業の時も学校の中庭の定位置の椅子に座っていた。 私の授業は全部聴いてくれた。 会うとクシャッと照れ笑い。 来週、帰国するんだね。 今日、別れ際に、「人を信じよ!」って…

不徹寺の思い出

昨日の新聞に不徹寺と出ていて、まさか、あの尼寺?と訝しく思いながら読み進めても、どうにも私の中の不徹庵(と呼んでいた)と一致しないのです。そこで実家の母に連絡したところ、やはり近所の尼寺のことでした。 幼少の頃、この小さな尼寺に「ちゃもとさ…

怒涛の一週間、世界のしょうない音楽祭・満員御礼!

リムさん。この数日、ずっと一緒にいたマレーシアからの留学生です。彼女は短大のピアノ1年生で、私の音楽史の受講生。 科研の映像教材撮影(23、24日)に飛び入り参加してくれ、持ち前のパワフルな明るさで映像を盛り上げてくれました。その夜のワークショ…

ニキータ山下とアウセイ ・ストローク/<夕空の鶴>オーラル・ヒストリー 水谷尚子

「夕空の鶴」の刊行情報を知らせてくださったのは高田馬場のチャイカも経営されている麻田さんでした。 数年前にチャイカに出向き、ニキータ山下のディナーライブに出席したので、一斉メールでお知らせが届いたのです。 とりあえず、読み始めると、ぐいぐい…

喜びは生産性なし、怒りはエネルギーに変換!

怒涛の1月が終わり、はや節分。 毎年、教え子のOさんから京都の老舗店の節分の豆をいただくので、邪気を払いました。 いつもありがとう! さて、1月末に双子Bが博士学位論文の口頭試問を受けてきました。 大雪の北海道だったので交通網が心配でしたが、なん…