6月18日に開催されます、シンポジウム「近代日本の洋楽受容とロシア」(オンライン)に登壇いたします。
どなたもご参加できます(参加無料)、下記のご案内文のフォームから参加申し込みをよろしくお願いいたします!
先日、初顔合わせで、しきりに細川周平さんが自分がロシアについてのシンポジウムで語るのはどうなのか、とおっしゃっていましたが、細川さんの四部作、『近代日本の洋楽』にはロシアと日本の深い関わりが随所に顔をのぞかせています。
私も、登壇者の中では異色といいますか、上海研究の中で帝政ロシアからの亡命ラトビア人、アウセイ ・ストローク(興行主)に出会い、ストロークという人物を通して、大正、昭和のロシア人演奏家や大ロシア・オペラ団などのアジアツアーに関心を持ってきました。
なにせ、日本初と冠がつく洋楽史上の事件の多くがロシアからなのです。プロ・オーケストラ然り、オペラ団しかり、世界的名演奏家しかり、バレエダンサーしかり。
しかし、アメリカからの黒船来航は洋楽との出会いとして語られ続けているのに、ロシアからの船の来航については盲点になっています。
これだけ地理的に近ければ、アメリカよりロシアだろう、と気づかなければなりません。
今回のシンポジウムの登壇者の皆さんはそれぞれ、かなり刺激的な材料を披露される様子で、打ち合わせ時にその熱量をひしひしと感じました。
私自身の今回の発表では、新聞、レコード、ラジオなどメディアを駆使したストロークのマネジメント戦略についてお話ししたいと思います。日本の音楽マネジメントの先駆者、創始者であり、洋楽の大衆化の扉を開いた人物でもあると思っています。
3月に初めて横浜根岸外国人墓地でストロークのお墓に手を合わせたときに、ストローク一家がロシア、アメリカ、イギリス、上海と海を渡り世界中に離散したこと、奇しくも、ここ極東、日本にアウセイ が埋葬されたことの不思議を噛みしめました。
シンポジウム「近代日本の洋楽受容とロシア」
日時:2023年6月18日(日)13:00~17:00
会場:オンライン開催(事前登録制)
パネリスト:井口淳子、井上登喜子、野原泰子、一柳富美子、森本頼子
コメンテーター:細川周平
https://drive.google.com/file/d/1gZP2c9iOMjhEmbX5QJYsYH_LC5QjSlXE/view?usp=share_link
参加方法:6/16までに、https://forms.gle/J8U8hh3xwMTmp3bw8からお申し込みください。
シンポジムの趣旨:
主催:科研費基盤研究(C)「日露音楽文化交流の具体的包括的研究:両国の初演データ調査及び極東地域の交流を軸に」(21K00817)
後援:日本音楽学会
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問い合わせ先(office@russian-music.jp)
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