年末年始も何も変わらず、仕事が続きますが、教壇に立つとかオンライン講義とか、とにかく「しゃべる仕事」の最後が幸運なことに自分自身の研究テーマと重なる集中講義だったのはラッキーでした。
初日は上海の楽壇について、概要以外にも一次資料を用いた研究の楽しさが伝わるように、様々なデータを紹介、自分が立ち上げたAwsay Strokのサイトや、勤務校の関西音楽史のサイトなども紹介しつつ、中国に留まらない広い視野で洋楽受容を捉えることの大切さを伝えました。
受講生たちもきっちりとこちらの意図したものを受け取ってくれたようでした。毎回、短い論考やコラムのファイルをお渡しして、最後に小レポートを出してもらいました。
二日目は上海のラジオ放送について。
こちらもできるだけ、どのようにして一次史料にアクセスしたのかを、データベースや資料群をお見せしながらレクチャー。
実はこの講義はズームを使っているので、画面共有で、対面授業よりもデータを示すのがラクなのです。
私のとっちらかったパソコンの画面がバレバレですが、いつもの仕事と同じように資料をフォルダから取り出しながら授業をしました。
明日はいよいよ最終日、今回の核であるシャルル・グロボワ という人物とその音楽評論活動がいかに上海の音楽界を支え、牽引したかをお話しします。
こういう風に書いていると、この3日間の講義は一冊の本になるかも、とムクムク、ムラムラしてきます。
けれども、そう簡単にはいかないことも経験済みで、どんなによい資料を集めても、それをつなぎ、構築して一冊の書物にするには長い熟成の時間が必要です。
とっちらかったパソコンの画面同様、頭の中ももっと整理しなければ。
その前に正月前の大掃除が、年賀状が、人との約束が、あ〜、あと一ヶ月ほしい!!
授業の冒頭で紹介した音源の録音風景(上海ラグルネ小学校校歌・黄自作曲 2022年フランス・ブールジュで楽譜が発見されました)