昨夜、娘がマネスキンというロックバンドの新譜CDにいたく感激していたので、「推しがあるって人生が楽しくなるよね〜」と言って、じゃあ、自分の推しは?と考えると、いろいろあるのですが、先週、水曜日に初対面がかなった「無常くん」が「推し」かもしれないと思い至りました。
無常くんとは、ツイッター上のアカウント名です(若手の民俗学者です)。
彼が中国のTik Tokから探し出す、概ね農村のディープな中国がすばらしい映像ばかりなのです。
私は陝西省北部や河北省に通ってきたので、こういう映像に写し出されるシーンに実際に出会っているのですが、普通の観光旅行者や駐在員がこういった農村の何気ない日常や、お祭り、葬儀などに触れることは不可能に近いわけです。
中国Tik Tokの大海から、そういったなかなかアクセスできない奥地や農村の秀逸な映像を選んで見せてくれるのが無常くんのツイッターなのです。
彼によると、「中国の専門家ではなく、それ以外の人が自分のツイッターの熱心なフォロワー」とのことです。
専門家というのは「素直に肯定しない属性」を持つので、中国Tik Tokに対しても偏見があるのかもしれません。
しかし、私には無常くん動画は、中国の老百姓(ラオバイシン:庶民)の極めて核心的、本質的な特徴を顕にしてくれる貴重な資料群なのです。楽天的、規格外、本能に素直、何をも恐れぬ大胆さetc,、中国の庶民がもつとてつもないエネルギー、いつもお腹を抱えて笑っています。
実際にお会いした印象は礼儀正しく、とても知的な若者でした!
2023年、1月18日 京都大学近くのカフェにて