ようこそ井口淳子研究室へ(NEW)

民族音楽学、音楽学研究者。近刊は「送別の餃子:中国都市と農村肖像画」jiguchi@daion.ac.jp

授業にも逸脱と刺激が必要!

70名を超える大教室の授業はそれ自体、様々な制約を受けます。

例えば、学生との対話的側面、学生の能動的参加などなど、できることが狭められ、一方通行の講義になりがちです。

それを打破したくて学生に声を出させる、手拍子などでリズムを取るなど試行錯誤していますが、今週火曜日は飛び入り参加のロシア文学専門家によって参加型の授業に挑戦しました。

まず、ゲストとして登場してくださったのはヨコタ村上孝之さん、著書も多くロシア文学研究者として活躍されていますが、実は音楽創作活動も。

そして、勤務校、大阪大学の大学院生の中には楽器に秀でた学生がおられるとのことで、ご本人はバラライカとヴァイオリンとロシア語の<黒い瞳>、院生は古箏とフルス(ひょうたん笛)を演奏してくださいました。

黒い瞳はそもそもロマの音楽とのことで、ヨコタ村上さんはロマの典型的な帽子とチョッキで登場(普段からこういう感じの服装なのですが)、ロマになりきってすばらしいロシア語の黒い瞳を歌い上げられました。

「音大の学生さんはシャイだね〜」と言われた通り、音大生は、さあ歌いましょう、と呼びかけてもなかなか乗ってくれません。

ただ、最後に楽器を触ってみてね、と呼びかけたところ、かなりの人数が教室に残ってバラライカや古箏を取り囲み、音を出していました。

シャイだけれど好奇心や創作や演奏上の素材を求める気持ちは強いのですね!

来週からまた元の講義系の授業に戻りますが、授業の最後に必ず学生自身が歌ったり音を出す「ワークショップ」の要素を持ち続けたいと思います。

 

ヨコタ村上氏と<黒い瞳>を演奏!

 

大勢が楽器体験