ようこそ井口淳子研究室へ(NEW)

民族音楽学、音楽学研究者。近刊は「送別の餃子:中国都市と農村肖像画」jiguchi@daion.ac.jp

かあちゃん

私のような活動範囲が狭い人間にもいくつかの顔がある。

一つは教師、もう一つは研究者、そして三つ目がかあちゃん

自宅を一歩外に出るとかあちゃんは封印して独身のような顔をしているつもりだが、帰宅するとたちまちかあちゃんなのだ。

先週土曜日、「どうも骨折したみたい、タクシーで帰る」と息子から電話がかかってきた。

その時は大ごととは思わず、本人もヘラヘラしていたので、就寝。

翌日は日曜日だったので、病院には行かず、月曜日の朝、紹介状を持ち病院へ。

そこから急展開で、結局、手術と入院二ヶ月、またボルトを取り出す手術が今後2回必要との宣告を受けた。

本人よりもこちらが落ち込み、ヘナヘナと崩れ落ちるような気持ち。

病院との行き来や連絡や宅配の受け取りなど1日が入院にともなう大小様々なことで埋め尽くされる。

結局、今週は何も手につかず、最低限の義務的仕事をこなすことで精一杯。

頼りにならないかあちゃんの代わりに、娘がテキパキとパソコンを病院に運んだり、どういう巡り合わせか息子と同時期に肋骨を折ってしまった父親(単身赴任中)に届け物の手配をしてくれている。

かあちゃんは肝心な時にほとんど役に立たないことが立証されてしまった。